興福寺中金堂『香=薬』

300年ぶりの中金堂再建、長い年月のその瞬間に触れることが出来たのは奇跡なのかもしれない。

11日までの特別夜間拝観。とても素敵でした。奈良に住み、こうした深い歴史の一幕を日常の中で味わう事ができるのは贅沢にさえ思えます。

そして、中金堂は釈迦如来を中心に薬王菩薩と薬上菩薩を脇侍されています。薬王、薬上菩薩が脇侍であるところが、仏教より伝わった『香=薬』を重きに考えていた事が分かります。薬王、薬上菩薩は良薬で一切衆生の病、苦しみを救う菩薩。法華経では、前世『香油』を自ら飲み全身に塗るなどして、身を燃やして仏を供養したそうです。自らお線香の様な役割を担ったと言う事でしょうか。

先日、新薬師寺で70年ぶりに発見された香薬師像の右手(特別公開)を拝観してきましたが、
香薬師像は白鳳時代643年〜710年の国宝。何でしょう、まるで生きているようなオーラを感じました。

香薬師像は光明皇后念持仏と言われています。また、光明皇后の行いは薬草を用いて衆生を救うなど、初のセラピストという見方も。『香=薬』は奈良の歴史の要にあったのでしょう。

中金堂夜間拝観の光と音の祭典入り口手前にふんわりカッコウ(藿香)又の名をパチュリの香りが漂っていたのは気のせいだったのだろうか?

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